QRコード決済ゲートウェイ事業を手がけるネットスターズは8日、Web3・AIをテーマとする国際カンファレンス「TEAMZ SUMMIT」において、既存の決済インフラとブロックチェーンを接続する新構想「StarPay-X(スターペイエックス)」を発表した。羽田空港や姫路市の実店舗で進めてきたUSDC(米ドル連動型ステーブルコイン)決済の実証実験を踏まえ、対応するブロックチェーンとウォレットを複数に広げる方針が明らかになった。
同社は2026年1月26日から2月28日にかけて、羽田空港第3ターミナル内の一部店舗でUSDCを決済手段とする実証実験を実施した。ネットスターズ代表取締役社長CEOの李剛氏は今回の発表で、同実証について「利便性という課題」が浮き彫りになったと説明した。初回実証では基盤ブロックチェーンがSolana(ソラナ)、対応ウォレットがMetaMaskに限定されており、利用できる環境が制限されていたという。4月2日には姫路市のトレーディングカード専門店で第2弾の実証が始まっており、業態や店舗規模の多様化に向けた検証が続いている。
李氏は、ユーザーと店舗を自然につなぐためには「マルチチェーン」「マルチウォレット」への対応が不可欠だと強調した。StarPay-Xはこうした課題への対応策として位置付けられており、今後は複数のブロックチェーン・ウォレット・ステーブルコインへの拡張を進める方針だ。発表では、Solanaに加えてAptos(アプトス)とCanton(カントン)が新たなブロックチェーンパートナーとして紹介された。ウォレット面ではセルフカストディ型のBitget Walletの参画が明らかになり、オンチェーン決済の設計・実装支援ではWEA Japanが引き続きパートナーとして加わる。
オンチェーン金融インフラの開発を手がけるスターテイルグループも連携パートナーとして名を連ねた。同グループはSBIホールディングスと共同で、金融資産のオンチェーン取引に特化したレイヤー1ブロックチェーン「Strium(ストリウム)」の開発を進めているほか、国内初の信託型円建てステーブルコイン「JPYSC」の2026年4〜6月ローンチを予定している。Startale Japan代表取締役CEOの手塚孝氏はStarPay-Xが掲げるマルチコイン戦略に賛同し、JPYSCなどとの連携に取り組む意向を示した。李氏はStarPay-Xの目的について「Web2とWeb3をつなぐエコシステムの構築」にあると述べ、ブロックチェーン決済を一部のWeb3ユーザーにとどめず、日常的なサービスとして社会に根付かせる考えを示している。


