現実資産(RWA)基盤プラットフォームを手がけるAnchored Financeは16日、フィンテック企業AlpacaDB Inc.(以下、アルパカ)との連携により、米国ナスダック市場の時価総額上位10銘柄をトークン化した証券の提供を開始した。トークン化証券はMonadのレイヤー1ブロックチェーン上で発行される。
Anchoredは、アルパカが保有する証券インフラを通じて米国株を取得し、ブロックチェーン上でRWAに1対1で裏付けられたオンチェーン資産として発行する。各トークン化株式は実物資産と価格がリアルタイムで連動し、機関投資家水準のコンプライアンス体制のもとで運用される。決済はステーブルコインのUSDCを用い、24時間365日の投資家間移転に対応する。また、他のDeFiプロトコルとの相互運用が可能なプログラム可能な設計を採用しており、資本効率の向上を図っている。
アルパカは日本人共同創業者の横川毅氏と原田均氏が米国で創業したフィンテック企業。米国や日本を含む複数国で証券ライセンスを保有する。世界40カ国・300社以上の金融機関に対し、株式、ETF、オプション、債券、暗号資産などの証券基盤APIおよびトークン化株式を支えるインフラレイヤーを提供しており、1,000万以上の証券口座を支えている。これまでに世界の機関投資家から累計3億2000万ドル(約490億円)の資金調達を実施している。
米国株式のトークン化市場は2025年中に発行額が3倍以上に拡大したとされており、アルパカは裏付け資産のカストディなどを担う存在として市場を牽引してきた。
アルパカの共同創業者兼CEOの横川毅氏は「グローバル金融システムは単なる電子化されたインフラからオンチェーン型インフラへの移行が進んでいる」と指摘し、この変化が即時決済やリアルタイムの透明性向上、システムリスクの構造的低減をもたらすと説明した。
今回提供を開始したサービスは、Anchoredとしての最初のマイルストーンと位置付けられる。現時点ではナスダック上場の上位10銘柄のトークン化証券を提供しているが、今後数カ月以内に100銘柄超への拡充を予定している。さらに香港株式、ETF、機関投資家向けのトークン化ファンド商品への展開も計画中だ。
Anchoredが構築するインフラは、RWAの案件創出・コンプライアンス・発行から、DeFiおよび伝統金融における流通・流動性供給・償還に至るまで、資産ライフサイクル全体を対象とするエンドツーエンドのプラットフォームである。なお、AlpacaJapan株式会社は日本国内で第一種金融商品取引業の登録を受けているが、同社において暗号資産およびトークン化証券の取り扱いはない。
