イーサリアム(ETH)が2300ドル未満で膠着する一方、ビットコイン・ドミナンスは、過去2回しか観測されていない月足上での「デッドクロス」に接近している。この組み合わせは、歴史的に「アルトシーズン」の到来を予兆するもの。
両チャートは鏡写しの動きを示す。イーサは最大のアルトコインであり、ビットコインに対するETHの持続的な強さがビットコインから資金を引き離し、ドミナンス指数を押し下げる。この動きは教科書通りのパターンであり、過去にもアルトコインへの資金回転の始まりを示してきた。
イーサリアムは2280ドル付近で推移。2月以降、上昇の並行チャネル内で値動きが管理されてきた。4月27日にはこのチャネルの中間線を下抜け、チャートの構造が変化し、しばらく弱気優勢となった。
この下抜けと同時に、日足の相対力指数(RSI)が自身の上昇トレンドラインを割り込んだ。2つのトレンドライン同時割れは、さらなる下落を示唆する弱気のシグナルとなる。
ただし、下落時の売買高は増加せず縮小した。チャート右側の「Visible Range Volume Profile(VRVP)」は2050ドル付近での強い買い支えを示しており、この水準がチャネル下限と重なり、売りが進行した場合の主な下方ターゲットとなる。
チャネル中間線を明確に回復すれば、50%の値幅計算に基づき3430ドルへの上昇余地が生じる。当面は2750ドルが直近の上値抵抗であり、この水準を明確に突破できれば長期上昇目標が視界に入る。
トレーダーのCryptoKaleo氏は、Xに日足チャートを投稿。異なるアプローチから、やはり3430ドル付近への到達を示唆した。同氏は2本の下降トレンドラインを引いており、価格は既にその突破に動き始めている。同様のフラクタルが2025年初頭にも見られたとの説明。
過去のパターンでは、抵抗線下での持ち合い後に急速な上昇となった。カレオ氏はこの前例を、現状のベースとして今後も同様の展開を想定している。
同氏のターゲットゾーンは、チャネルチャート上の長期抵抗線と重なる。2つの独立したテクニカル分析がいずれも3430ドルを示しており、チャネル下抜けが否定されればETH強気派に明確な上値目標があることになる。
アナリストのマシュー・ハイランド氏は、ビットコインドミナンスチャート上での月足デッドクロス発生を指摘。2026年6月ごろ、黄色の長期移動平均線が、白の短期移動平均線を下回る見通し。
こうしたシグナルは資産の歴史で過去2回のみ。最初は2016年7月、2度目は2021年1月に発生。いずれもその直後にドミナンスは急落し、アルトコインへの資金シフトが強まった。
BTC.Dは現在、月足終値で60.59%。依然として数年来の高水準にあるが、チャートの構造的な観点からは、向こう数カ月は現状維持よりも下落しやすい環境とみられる。
週足チャートは、月足では見えない精度を補う。ビットコイン・ドミナンスは数年にわたり上昇チャネル内で推移した後、2025年8月に下抜け。その後2025年8月から2026年4月まで、ボックス圏内で横ばい推移が続いた。
過去2週間でBTC.Dはレンジを上抜けし、現在60.75%で停滞。これは61%の強い抵抗ライン直下であり、今後の方向性を占う分岐点となる。
61%を明確に突破すれば、次は62%、さらに6月高値の66%が射程圏となる。一方、上抜け失敗なら月足デッドクロスに呼応して下落し、0.618フィボナッチ・リトレースメント49.23%が意識される。
イーサリアムの3430ドル上抜けとビットコイン・ドミナンスの49%への下落は、同じアルトコインシフトの裏表の関係にある。BTC.Dの61%とETHのチャネル中間線が、今後数週間の2大注目ポイントとなる。


