Bank of Englandは2026年6月22日、システミック・ステーブルコイン発行体向けのPolicy StatementとDraft Code of Practiceを公表しました。個人保有上限を廃止し、発行体単位で400億ポンド、約500億ドル相当の一時的な発行上限を設ける内容です。
今回の草案で大きいのは、個人ごとの保有上限から、発行体単位の上限へ設計を変えた点です。昨年のコンサルテーション段階では、個人保有に制限を置く案が示されていましたが、最終的な方向性は発行体ごとの規模管理へ寄っています。
発行体単位の一時上限は400億ポンド、約500億ドル相当です。これは小規模な実験に閉じる水準ではなく、決済インフラとして大きな流通量を許容しつつ、金融安定リスクを管理する設計です。
草案では、準備資産として国債をより多く保有することも認める方向です。ステーブルコイン発行体にとって、準備資産の運用範囲は収益性と安全性の両方に関わります。
英国は2027年の市場開放を見据えて、ステーブルコインを既存金融システムと接続する準備を進めています。単に暗号資産企業を許可する話ではなく、発行体、準備資産、償還、監督、決済利用を一体で扱う規制枠組みです。
この変更は、発行体にとって参入条件が読みやすくなる一方、一定規模を超えるステーブルコインが銀行預金や決済市場へ与える影響を当局が強く意識していることを示します。
読者が見るべき点は、上限額そのものだけではありません。2027年に向けて、どの発行体がシステミック扱いになるのか、準備資産の構成がどこまで認められるのか、既存銀行との役割分担がどう設計されるのかが、英国のステーブルコイン市場の実用性を左右します。


