安定した接続で正確な音を再現でき、DTMやDJなどではとくに真価を発揮する有線ヘッドホン。高音質なドライバーユニットを搭載したモデルが多いため、細部の音までしっかりと聴き分けやすく、クリエイティブな作業や集中したいシーンにぴったりです。しかし、ソニーやゼンハイザー、audio-technicaなど多くのメーカーから幅広いモデルが販売されており、どれを選べばよいか迷う人も多いのではないでしょうか。
今回は、各メーカーの最新商品や売れ筋上位から人気の有線ヘッドホン23商品を集め、2個のポイントで比較して徹底検証。選び方とともに、おすすめの有線ヘッドホンをランキング形式でご紹介します。ぜひ購入の際の参考にしてください。
マイベストではベストな有線ヘッドホンを「楽曲制作や音楽鑑賞など幅広いシーンで使用できる、音質と装着感がいい一台」と定義。ベストな商品を探すために、人気メーカーの最新商品やAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどで売れ筋上位の有線ヘッドホン23商品を集め、以下の2個のポイントで徹底検証しました。検証①:音質のよさ検証②:付け心地のよさ
おすすめスコア:4.8(2025/12/24時点)
最安価格:40,221円(2025/12/24時点)
音の厚みと立体感が魅力。軽量で長時間快適な装着感
ソニーの「MDR-M1」は、サウンドエンジニアと共同開発されたプロの音楽制作向け密閉型モニターヘッドホンです。独自ドライバーユニットで5Hzから80kHzの広帯域再生を実現し、遮音性と低音域の過渡特性を調整。音源を正確に再現できるよう設計されています。低反発イヤーパッドを備え、装着感にもこだわったデザインです。音の厚みと立体感に優れた高音質なヘッドホンで、低音は厚みがありながら明瞭で、リズム隊の骨子としての存在感があります。中音域ではボーカルや楽器の抑揚が丁寧に再現され、高音も歪みやこもりがなく伸びやか。音の広がりも自然で、臨場感のあるサウンドが楽しめました。重量はケーブル込みで約245gと軽量で圧迫感が少ないため、長時間の装着も快適です。耳をすっぽりと覆うオーバーイヤー型で、側圧は弱く、イヤーパッドの面積はやや広め。耳への密着感や蒸れが気になりにくいでしょう。ヘッドバンドの調節幅も約57cmと十分で、頭の大きさに合わせて調整しやすいでしょう。快適な装着感と高音質を兼ね備えているため、音質にこだわる人や長時間のリスニングを楽しみたい人におすすめ。さまざまなジャンルの音楽をクリアに再現し、音楽の世界に没入できるでしょう。
おすすめスコア:4.75(2025/12/24時点)
最安価格:25,300円(2025/12/24時点)
全帯域で明瞭な音質。軽量で快適な装着感が魅力
オーディオテクニカの「ATH-R50x」は、フラッグシップモデルであるATH-R70xaの設計思想を継承したプロ向けのヘッドホンです。高磁力マグネットの45mmドライバーで5Hzから40kHzをカバー。ハニカムアルミニウムパンチングメッシュを備え、空間的な広がりのある自然な音場を再現する設計です。3.0mのストレートコードやキャリングポーチが付属します。音質は全帯域をクリアに鳴らしており、とくに音の厚みと明瞭さが印象的でした。ベースやドラムがしっかりと分離して聴こえ、楽曲全体を支える骨格として機能しています。中音域ではボーカルや楽器の抑揚がはっきりと聴き取れ、高音も歪みやこもりがなく、細かな音まで再現されていました。ケーブル込みで約233gと軽量で圧迫感が少なく、長時間の使用でも快適に装着できるでしょう。オーバーイヤー型で耳全体を包み込めるデザインで、側圧は弱く圧迫感はないため、遮音性とフィット感の両方に優れています。ヘッドバンドの調節幅も約60cmと広く、さまざまな頭のサイズに対応可能です。長時間快適に装着しやすく、音楽を細部まで楽しめる1台といえます。音質や装着感にこだわる人におすすめの選択肢です。
おすすめスコア:4.71(2025/12/24時点)
最安価格:45,265円(2025/12/24時点)
音の立体感と快適な装着感で、心地よいリスニング体験を
ソニーの「MDR-MV1」は、立体音響やステレオ音源制作向けに開発された背面開放型のモニターヘッドホンです。反射音を抑え、音源の空間情報を忠実に再現する設計。40mmドライバーユニットを備え、5Hzから80kHzの広帯域再生に対応しているとメーカーは謳っています。イヤーパッドは厚みのある低反発ウレタンフォームに、肌ざわりのよいスエード調人工皮革を採用しています。音の立体感と細部の再現性に優れたヘッドホンです。低音から高音までバランスよく再現され、とくに低音のベースやバスドラムの描き分けは明瞭。楽曲全体を支える厚みとキレを備えています。音の広がりも自然で音に立体感があり、臨場感や没入感がありました。重低音の沈み込みや量感、高音の伸びやかさや余韻に物足りなさを感じた人はいたものの、ごく一部。モニターの満足度は高く、音の繊細な響きや鳴る方向まで聴き取れた人がほとんどでした。どの音域も埋もれることなく、聴き応えのあるサウンドです。重量はケーブルを除くと約220gと軽量で、耳全体を包み込むオーバーイヤー型で、安定した装着感があります。側圧は適度なため長時間の使用でも圧迫感を覚えにくく、ヘッドバンドの調節幅も約65cmと広め。頭のサイズに合わせて柔軟にフィットできるので、快適な装着感を維持できる、開放型のモニターヘッドホンを求める人におすすめです。
おすすめスコア:4.65(2025/12/24時点)
最安価格:18,700円(2025/12/24時点)
明瞭な音質と快適な装着感で、DJプレイにもおすすめ
AlphaThetaの「Pioneer DJ HDJ-CX」は、ミニマルにデザインされたプロ向けオンイヤー型DJヘッドホンです。35mmのドライバーユニットを採用し、5Hzから30kHzの周波数特性を備えています。耐久性も高く、米国軍用規格の衝撃試験をクリア。付属品には交換用イヤーパッドや2種類のケーブルが含まれ、カスタマイズが可能です。音質の検証では、低音から高音まで明瞭で、分離感にも優れたサウンド。低音は芯があり、ベースやバスドラムがしっかりと鳴らし分られるクオリティです。中音域ではボーカルや楽器の厚みが自然に再現され、高音もクリアで伸びがありました。耳の上に乗せて装着するオンイヤー型で、装着時にはしっかりとした安定感に期待できます。バンドの調節幅は約58.50cmなので、一般的な頭囲に対応可能です。重量は約194gと非常に軽く、側圧はやや強めですが慣れたら気にならない程度で、重さや圧迫感による負担を感じにくいでしょう。軽量で快適な装着感が得られるため、長時間のリスニングにも向いています。ボーカルの響きやクリアなサウンドにこだわる人にはとくにおすすめです。
おすすめスコア:4.64(2025/12/24時点)
最安価格:6,930円(2025/12/24時点)
音楽の細部まで楽しめる立体感。軽量で長時間快適に装着可能
アシダ音響の「HA-ST12-K」は、レトロモダンなデザインが特徴のオーバーイヤー型ヘッドホンで、2025年2月28日に発売されました。40mmダイナミックドライバーにより、バランスの取れた音を再現する設計。ハウジングに鏡面加工を施し、柔らかな色合いの親しみやすいデザインに仕上げています。音質の検証では、低音から高音までおおむねバランスよく出ていました。とくにベースやバスドラムの描き分けが明瞭で、音楽の細部まで楽しめます。中音域は低音域に埋もれることなく響き、ボーカルや楽器に厚みがありました。装着感も快適で、耳をすっぽりと覆うオーバーイヤー型なうえ、イヤーパッドの面積も広めでした。重量はケーブル込みで約210gと軽く、側圧も低いため、長時間の使用でも頭部や耳への負担が気になりにくいでしょう。調節幅は約64cmと広く、頭のサイズに合わせて柔軟に調整できる点も魅力です。快適性と音質を両立しており、音楽鑑賞や作業中の使用に適しています。音の立体感を重視する人や、軽量で圧迫感の少ないヘッドホンを求める人におすすめです。
おすすめスコア:4.64(2025/12/24時点)
最安価格:7,340円(2025/12/24時点)
音の厚みと軽快なサウンドが魅力。軽量で快適な装着感も上々
アシダ音響の「ST-90-05」は、1942年創業の老舗音響機器メーカーが国内生産した有線ヘッドホン。放送の現場向けに開発された業務用の「ST-90」をベースに音楽鑑賞用に設計されたモデルで、デザインは業務用らしいモダンさと堅牢さを兼ね備えているのが特徴です。音質の検証では、低音を主体に中音と高音がバランスよく再現されていました。とくに低音の厚みとアタック感に優れており、迫力があります。ボーカルや楽器の音も埋もれることなく、クリアに再現できていました。一方で、高音域については一部から「伸びやかさに欠ける」との意見が挙がっています。また、音の広がりや立体感に関しては「奥行きが控えめ」「音の広がりが狭い」と声も挙がりました。装着時に耳の上に乗せるオンイヤー型で、重量はケーブル込みで約143gと非常に軽量です。側圧は控えめで、ヘッドバンドの調節幅も約62cmと広めでした。頭の大きさに合わせて調整すれば圧迫感が気になりにくく、快適に装着できるでしょう。長時間快適に音楽を楽しみたい人におすすめです。
おすすめスコア:4.63(2025/12/24時点)
最安価格:26,400円(2025/12/24時点)
原音に忠実なモニターサウンド。楽曲制作におすすめ
ヤマハの「HPH-MT8」は、プロの音楽制作やレコーディングに対応するスタジオモニターヘッドホンです。CCAWボイスコイルを採用した45mmドライバーを備え、広い周波数帯域に対応。同社の技術を活かし、原音に忠実な音を再生することを追求した設計です。2種類のケーブルと変換プラグ、キャリングバッグが付属します。原音の再現性が非常に高く、音の立体感や細部まで聴き取れる高品質なサウンドでした。低音はベースとドラムの描き分けが明瞭で、リズム隊としての厚みと芯があります。中音域ではボーカルや楽器の音が埋もれることなく、自然に再現されていました。音の鳴る方向まで聴き取りやすかったので、音に包まれるような臨場感を得られるでしょう。重量はケーブル込みで約425gと重く、長時間つけるにはやや負担に。しかし、耳をしっかりと覆うオーバーイヤー型で、イヤーパッドの面積は広め。調節幅は約66cmあるので頭のサイズを問わずフィットしやすく、長時間の使用でも快適さを保ちやすいといえます。音楽制作やリスニングなどで高い再現性を求める人にうってつけのモデルです。音質だけでなく装着感にも配慮されたつくりなので、集中して作業したい人にも適しています。
おすすめスコア:4.61(2025/12/24時点)
最安価格:12,800円(2025/12/24時点)
楽曲の細部まで楽しめる音質。軽量で長時間快適な装着感
Austrian Audioの「Hi-X15」は、ウィーンに拠点を置く音響機器メーカーがプロ品質と高耐久性にこだわって設計したエントリーモデルです。44mmドライバーと25Ωの低インピーダンス設計で音楽機器からスマホまで幅広いデバイスに対応します。つけ心地を高めるために遮音性のある低反発パッドを採用しているのも魅力です。低音から高音までバランスよく再現された音質で、とくに中高音域のボーカルや楽器の表現力が優秀でした。低音は控えめながらもリズムの輪郭を明瞭に鳴らし、高音もクリアで歪みがありません。音楽の繊細な響きや余韻を楽しみたい人に適しています。装着感も申し分のない高評価です。耳全体を包み込むオーバーイヤー型で、イヤーパッドは大きめ。ヘッドバンドの調節幅は約63cmと広く、頭のサイズに合わせられます。側圧は軽い圧を感じる適度の低さだったので圧迫感も気になりにくく、長時間快適に装着できるでしょう。重量はケーブル込みで約280gと重すぎず、負担になりにくい仕様。音質と装着感を重視する人に向いています。とくに音の細部まで聴き込みたい人や、長時間のモニタリングを快適に行いたい人におすすめです。
おすすめスコア:4.59(2025/12/24時点)
最安価格:1,483円(2025/12/24時点)
バランスに長けたサウンド。外出時でも使いやすい軽量なヘッドホン
ソニーの「MDR-ZX110」は、クイック折りたたみ機構を採用した持ち運びに便利なヘッドホンです。30mmドライバーユニットで12Hzから22kHzの再生周波数をカバーし、98dB/mWの感度でクリアな音質を提供する設計。1.2mのコードには絡みを防ぐための溝が付いており、本体カラーはブラック・ホワイト・ピンクの3色から選べます。音質の検証では、低音から高音までクリアに再現され、とくに楽器やボーカルが明瞭でした。低音はベースやバスドラムの音もしっかり聴き分けられます。高音の繊細さや音の広がりは上位モデルにおよびませんが、日常的なリスニング用途には十分に満足できるでしょう。装着感もよく、耳の上に乗せるオンイヤー型で、重量はケーブル込みで約132gと非常に軽量です。イヤーパッドの面積が広く、側圧も控えめなので圧迫感は気になりにくいでしょう。ヘッドバンドの調節幅も約58cmに対応しており、頭のサイズを問わずフィットしやすい設計です。音質のバランスを重視し、長時間の使用でも快適さを求める人におすすめできます。ボーカルやコーラスがしっかり前に出る音質なので、ポップスを楽しむ人にはとくに魅力的な選択肢といえます。
おすすめスコア:4.57(2025/12/24時点)
最安価格:22,515円(2025/12/24時点)
軽量で使いやすいヘッドホン。分離感に優れた軽快なサウンド
Sennheiser(ゼンハイザー)の「HD25」は、1988年に発売されたロングセラー商品で、放送や録音などに携わる音響のプロ向けに設計されています。16Hzから22kHzの幅広い周波数特性と最大120dBの高音圧に対応。片耳モニタリング可能な回転式イヤーカップや、取り外し可能な片出しケーブルなど、便利な機能も充実しています。音質は低音から高音までバランスよく再現されており、ベースとバスドラムの分離感に優れていました。リズム隊には厚みがあり明瞭で、聴き心地のよいサウンドです。ボーカルや楽器の抑揚まで鳴らせており、音の広がりも良好でした。一方で、楽曲によってはハリのある高音が気になる場合もありますが、明瞭でキレのあるサウンドが好きな人にはおすすめです。装着感は快適で、長時間の使用に適しています。重量はケーブル込みでも約160gと非常に軽く、耳の上に乗せて装着するオンイヤー型です。側圧は少し強めですが、ヘッドバンドの調節幅も約60.50cmに対応しており頭のサイズに合わせて柔軟に調節しやすい仕様です。快適さと音質のバランスを求める人におすすめといえます。
監修者:沖田純之介(サウンドデザイナー)
ガイド:原豪士(Goshi Hara)(元オーディオ専門販売員/マイベストオーディオ・ビジュアル機器担当)
※ 監修者は「選び方」についてのみ監修をおこなっており、掲載している商品・サービスは監修者が選定したものではありません。マイベストが独自に検証を行ったうえで、ランキング化しています。


