仮想通貨詐欺の被害は、お金を失った瞬間で終わるとは限りません。
むしろ、そこから“第二の被害”が始まるケースが後を絶たないのが現実です。
近年増えているのが、「返金できます」「資金を取り戻せます」と近づいてくる二次被害型詐欺です。
この記事では、
・なぜ二次被害が起こるのか
・どのような手口が使われるのか
・被害者が陥りやすい心理
を解説していきます。
仮想通貨詐欺の被害に遭うと、多くの人が次のような状態になります。
「なんとか取り戻したい」
「このまま終わりたくない」
「自分だけは助かるかもしれない」
この心理状態を狙って現れるのが、
“回収・返金を装った詐欺”です。
典型的には次のような連絡が届きます。
「あなたの被害資金を追跡できます」
「特別ルートで返金が可能です」
「警察や金融機関と連携しています」
一見すると救済のように見えますが、実際には新たな送金をさせるための罠です。
「調査には費用がかかる」「ブロックチェーン解析が必要」と説明され、
数万円〜数十万円の支払いを求められます。
「返金額を確保するために保証金が必要」と言われ、
追加送金を促されます。
「今日中に手続きしないと資金が凍結される」
など、判断力を奪う言葉が使われます。
被害者が冷静な判断を失う理由には、明確な心理構造があります。
損失回避バイアス
→「ここで諦めたら全て無駄になる」という思考
正常性バイアス
→「まさかまた騙されるはずがない」
承認欲求・希望的観測
→「助けてくれる人が現れた」という安心感
これらが重なることで、冷静な判断ができなくなってしまうのです。
詐欺被害に遭う
SNS・メール・DMで「回収できます」と連絡が来る
調査費・保証金を支払う
連絡が途絶える
さらに別の“回収業者”を名乗る人物が現れる
このループに入ると、被害額が何倍にも膨らみます。
「確実に取り戻せる」は存在しない
個人がブロックチェーン上の資金を勝手に回収することはできない
公的機関や正規手続き以外で返金が行われることはない
特に、「今すぐ対応しないと危険」という言葉はほぼ100%詐欺だと考えて問題ありません。
・これ以上の送金は絶対にしない
・相手との連絡を止める
・証拠(送金履歴・会話履歴)を保全する
その上で、信頼できる第三者に相談することが重要です。
仮想通貨詐欺は巧妙化しており、被害者が悪いわけではありません。
大切なのは、「今の状況を客観的に整理すること」「焦らず、正しい情報を得ること」です。
最近では、仮想通貨詐欺の構造や被害状況を整理し、客観的な視点で状況を確認できる調査サービスも存在します。
焦って行動する前に、「いま何が起きているのか」を冷静に把握することが、
これ以上の被害を防ぐ第一歩になります。

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