暗号資産担当部署の課昇格を検討、来年度に向け調整 2025年12月25日、金融庁が暗号資産(仮想通貨)担当部署を、2026年7月に「課」へと昇格させる方針を固めたことが明らかになりました。 日経新聞によると、この方針は、 […]暗号資産担当部署の課昇格を検討、来年度に向け調整 2025年12月25日、金融庁が暗号資産(仮想通貨)担当部署を、2026年7月に「課」へと昇格させる方針を固めたことが明らかになりました。 日経新聞によると、この方針は、 […]

金融庁、暗号資産・ブロックチェーン担当部署を「課」に昇格|組織再編で監督体制強化へ

暗号資産担当部署の課昇格を検討、来年度に向け調整

2025年12月25日、金融庁が暗号資産(仮想通貨)担当部署を、2026年7月に「課」へと昇格させる方針を固めたことが明らかになりました。

日経新聞によると、この方針は、26日予定の予算案の閣議決定に合わせて、内閣人事局が各省庁の機構・定員を最終決定する過程で示されたとしています。

金融庁はこれに先立つ8月、新たなデジタル技術(フィンテックや暗号資産取引、生成AIなど)を用いた金融サービス変革への対応能力を強化する必要性を課題として掲げ、組織再編・拡充案を発表していました。

今回「課」への昇格対象となるのは、現在金融庁内に設置されている「暗号資産・ブロックチェーン・イノベーション参事官室」で、同部署を正式に課へ格上げする計画だと報じられています。

専任参事官を新設

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金融庁、暗号資産分野で組織再編と制度整備を本格化

暗号資産参事官新設で監督体制を強化

金融庁は暗号資産分野の監督体制強化に向けた対応を進めています。

2025年7月には新ポスト「暗号資産・ブロックチェーン・イノベーション参事官」を設置し、前市場企画室長である今泉宣親氏が参事官に就任しました。

この新設ポストは、暗号資産交換業者やステーブルコイン発行者の監督・検査などを担う役割とされています。

参事官室から課へ、組織格上げの検討

金融庁は、参事官新設に続く動きとして、8月末に政府へ「暗号資産・イノベーション課」の新設を正式に要求しており、新課の設置が実現すれば来年夏にも参事官ポストが格上げされる可能性があるとみられています。

金融庁は銀行等の従来型金融機関の監督・検査にリソースを集中させてきましたが、ブロックチェーン技術などの台頭を受け、暗号資産分野を含む体制の見直しが課題となっています。

先端技術対応を見据えた組織再構築

こうした背景から、金融庁は令和8年度(2026年度)の機構・定員要求において暗号資産分野の所管部署拡充を打ち出しました。

金融庁資料によれば、AI(人工知能)をはじめとする先端技術の活用による金融イノベーション促進策の一環として「暗号資産・イノベーション課」を新設する計画が示されています。

金融庁組織図の画像画像:金融庁発表資料より引用

これは、現在の暗号資産・ブロックチェーン・イノベーション参事官室を発展的に格上げし、暗号資産分野の監督機能を担う組織として位置付けるものです。

また、今回の組織再編案には、暗号資産分野以外の施策も盛り込まれています。

総合政策局を改組して「資産運用・保険監督局(仮称)」を新設することや、現在の監督局を「銀行・証券監督局(仮称)」に再編することなど、金融行政全体の体制見直しを併せて計画されています。

監督強化を通じた暗号資産市場の信頼向上

金融庁は、資産運用立国の実現や金融機関の不祥事対応、デジタル技術を用いた金融サービス変革などを背景に、組織体制の見直しが必要との認識を示しています。

こうした状況を踏まえ、金融庁は発足から四半世紀を迎える中で、組織の拡充や人材育成を通じて政策対応力を強化していく方針です。

暗号資産担当部署の「課」昇格もその方針の一つとされ、暗号資産分野の監督体制強化に向けた動きとして位置付けられています。

暗号資産仲介業の登録制を検討

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金融庁が進める暗号資産規制と健全な市場形成への動き

金融庁が進める暗号資産インサイダー規制の枠組み

金融庁は、組織体制の強化と並行して、暗号資産に関する制度整備も加速させています。

2025年10月、金融庁が暗号資産のインサイダー取引禁止に向けた法規制の本格検討に入ったことが明らかになりました。

未公開の重要情報を基に暗号資産を売買する行為を金融商品取引法で明確に禁じ、違反者には課徴金を科すほか、証券取引等監視委員会による刑事告発も可能にする方針です。

年内に金融審議会ワーキンググループで詳細を詰め、2026年の通常国会に金商法改正案を提出することを目指しています。

市場拡大を背景とした暗号資産監督体制の見直し

背景には国内暗号資産市場の急拡大があり、金融庁によれば、稼働口座数は2025年1月時点で約1,200万口座、利用者預託金残高は5兆円以上に達しています。

当初は決済手段を念頭に資金決済法で規制してきた経緯がありますが、現在は投資目的で暗号資産を保有・売買する個人が大幅に増えていることから、投資家保護と市場の透明性確保を主眼とする金融商品取引法での規制に移行しつつあります。

現行の体制では暗号資産交換業者と自主規制団体(日本暗号資産取引業協会)による自主規制に頼っていましたが、取引データの監視体制が不十分だと指摘されてきました。

これらのことから金融庁は、証券取引等監視委員会による本格的なモニタリング体制を構築することで、公平な取引環境の整備や暗号資産の投資商品としての信頼性向上を図る方針です。

金融庁は、組織面の拡充と規制面の整備の両輪で暗号資産市場の健全な発展と利用者保護に取り組んでおり、監督体制の強化を進めています。

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Source:金融庁発表 / 日経新聞
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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