通話し放題・かけ放題の格安SIM(格安スマホ)は、電話をする機会が多い人におすすめ。スマホでの通話がかけ放題の格安SIMを比較すると、「無制限で通話し放題」「5分・10分かけ放題」など種類が多く、料金や通話品質などにも違いがあります。「電話が24時間最安でかけ放題なのは?」「通話料無料の格安SIMはある?」など、気になることはたくさんありますよね。
今回は、人気のかけ放題の格安SIM24サービスを、6つのポイントで比較して徹底検証。おすすめのかけ放題の格安SIMをランキング形式でご紹介します。マイベストが定義するベストなかけ放題の格安SIMは「自分に合った時間の通話かけ放題オプションを含めた料金が安く、快適に通話できるもの」。徹底検証してわかったかけ放題の格安SIMの本当の選び方も解説しますので、ぜひ選ぶ際の参考にしてください。
マイベストでは、ベストなかけ放題の格安SIMを「自分に合った時間の通話かけ放題オプションを含めた料金が安く、快適に通話できるもの」と定義。そんなベストなかけ放題の格安SIMを探すために、人気のかけ放題の格安SIM24サービスを集め、以下の7個のポイントで徹底検証しました。検証①:通信速度検証②:料金(月3GB+無制限かけ放題・10分かけ放題・5分かけ放題利用時)検証③:通話のしやすさ検証④:電波のつながりやすさ検証⑤:料金管理のしやすさ検証⑥:初期費用の安さ検証⑦:乗り換えやすさ
おすすめスコア:4.46(2025/12/26時点)
1回の通話時間が短い人に。5分かけ放題は最安クラスで利用できる
「HISモバイル」は、通話時間を気にしたくない人や短い通話を頻繁にする人におすすめのかけ放題の格安SIMです。月3GB利用時の料金は770円とかなり安く、無制限かけ放題のオプションをつけると2,250円・5分かけ放題では1,270円。とくに5分かけ放題込みの料金はほかの格安SIMと比較して最安クラスでした。なお、契約時の事務手数料は3,300円で、基本通話料は9円/30秒。通話し放題になる上限の時間をオーバーした場合でも料金を抑えられます。通話方式は通常の音声通話であるため音声が途切れたり遅れたりすることが少なく、専用アプリから電話をかける必要もありません。手軽かつ快適に通話できるでしょう。ドコモ回線を間借りしているMVNOで、通信速度の検証では混雑する昼休み時間帯は速度が低下し、ドコモ回線では標準画質の動画なら問題なく見られる10Mbpsも下回る速度に。ソフトバンク回線でも25Mbpsは下回ったため、速度ムラには注意が必要です。電波のつながりやすさは問題なく、つながりにくい地下や屋内でも圏外になりにくいでしょう。MNPワンストップに対応しており、MNP予約番号の発行なしで乗り換えられるのはメリットですが、速度がやや不安定なのが惜しいポイント。しかし利用料金が安く、通話品質が安定している点は魅力。乗り換えに多少の手間がかかっても、毎月の料金を少しでも抑えたい人にはおすすめできるかけ放題の格安SIMです。
おすすめスコア:4.45(2025/12/26時点)
かけ放題込みでは特別安くはないが、通信速度も重視したい人に
auのオンライン専用プランである「povo」は、通話のしやすさだけでなく、多少料金が高くても通信速度を重視したい人におすすめの格安SIM。昼休みなど回線が混み合う時間帯でも、SNSやサイト、動画をサクサク見られます。通信速度を測定すると、どの時間帯でも高画質の動画を余裕で再生できるほどの速度が出る傾向がありました。電波もつながりやすく、屋内や地下でも問題なく使用できるでしょう。通話のしやすさも文句なし。キャリアのauと同じ電話回線を使用しているので、音声がクリアに聞こえ、途切れることがほとんどないといえます。通話し放題になるオプションは、5分かけ放題と無制限かけ放題の2種類。月3GB利用時の料金と合わせると、5分かけ放題は1,540円・無制限かけ放題は2,640円とまずまず抑えられています。電波と速度がそろったMNOのなかではかけ放題込みで最安クラスでした。初期費用は無料でMNPワンストップに対応しており、乗り換えもしやすいといえます。基本通話料は22円/30秒と安くないため、5分かけ放題を契約するなら5分を超える通話をしすぎないように注意しましょう。povoの最大の特徴は、必要な分だけプランを購入する「トッピング」型の料金体系。無駄なく使える点はメリットですが、データ容量を使い切ったときや有効期限が切れるたびに新たに購入する必要があり、慣れるまでは少し面倒に感じるかもしれません。高画質の動画を見る機会があまりない人など通信速度を重視しない場合は料金が少し高く感じられますが、通話し放題で安い格安SIMを探している人でどの時間帯でも快適にネットを使用したいなら有力候補になるでしょう。
おすすめスコア:4.45(2025/12/26時点)
かけ放題なら第一候補!長電話をする人・短い電話を頻繁にする人どちらにもおすすめ
日本通信SIMは、時間を気にせずに電話したい人・短い通話を何度もする人におすすめのかけ放題の格安SIMです。無制限かけ放題・5分かけ放題を含めた3GB利用時の料金がほかの格安SIMと比べて安く、出費を抑えられます。3GB分の料金と無制限かけ放題を合わせると2,330円・5分かけ放題の場合は1,120円です。とくに5分かけ放題込みの料金は最安クラスなので、短い通話を何回もする人で、サイトやSNSのチェックがメインの人はまず検討すべきでしょう。なお、基本通話料は11円/30秒で、新規契約する際には事務手数料が3,300円かかります。通話方式は、MNOと同様の通常の音声通話。音声が途切れたり、遅延したりすることはほぼないと考えられます。デフォルトの電話アプリから通話できるので、折り返しの際の手間もかからないでしょう。通信速度を測定したところ、混雑する昼休み時間帯のみ標準画質の動画の再生も難しい速度でした。MVNOであるため時間帯によって速度が低下する可能性もあることは頭に入れておきましょう。しかしその他の時間帯は電波のつながりやすさは問題なく、屋内や地下でも十分に使えるといえます。MNPワンストップに対応しており、乗り換え元で手続きが必要ないのもうれしいポイント。通話し放題で最安クラスの格安SIMを探している人にはまずチェックすべきといえるでしょう。
おすすめスコア:4.4(2025/12/26時点)
昼休み時間帯の速度が遅めだが、通話品質は良好。かけ放題込みの料金が安い
「IIJmio」は、通信速度よりも安さを重視したい人におすすめです。混雑時に通信速度が低下したものの、ほかのかけ放題の格安SIMと比較して安い料金で利用できます。月3GB利用時に無制限かけ放題を追加した場合の料金は2,350円・10分かけ放題は1,650円・5分かけ放題は1,450円です。時間制限を超えた分は基本通話料が11円/30秒かかります。初期費用に事務手数料3,300円、SIMカード発行料433.4円(ドコモ回線の場合)が必要ですが、どのかけ放題プランでも月々の支払いは抑えられるでしょう。通話方式は、大手3キャリアと同じく通常の音声通話。通話品質は良好で、音が途切れることはほとんどなく、通話時に専用のアプリも不要です。MNPワンストップに対応していて、乗り換え時の手間を省けます。ドコモ回線・au回線を間借りするMVNOであることもあり、通信速度は昼休み時間帯にはほかの時間帯と比較して大幅に低下しました。しかし、昼休み時間帯以外では高画質の動画が快適に見られる目安である25Mbpsを大きく上回っていたため、昼休みにWiFiがある場所で使うのであれば問題ないといえるでしょう。料金は安いものの、混雑時の通信速度の低下はネックです。昼休みはWiFiがある場所で使うので時間帯による通信速度の違いは気にしないという人なら選択肢となる格安SIMといえるでしょう。
おすすめスコア:4.38(2025/12/26時点)
速度にムラがあるが、かけ放題込みの料金が安い。ビックカメラのポイントを使える
「BIC SIM」は、WiFiがある場所で使うことが多い人で、料金の安さを重視したい人におすすめの格安SIMです。また、ビックカメラでよく買い物をする人はお得に使用できます。基本通話料は11円/30秒で、月3GB+5分かけ放題利用時は1,450円・10分かけ放題の場合は1,650円・無制限かけ放題は2,350円です。通話時間を問わず、MNOであるpovoやLINEMOより安く利用できます。ビックカメラの買い物で貯めたポイントを支払いに使えるのもうれしいポイント。なお、初期費用はやや高めで、事務手数料3,300円にくわえてSIM発行手数料(eSIMの場合は220円)がかかります。通話方式はキャリアと同じ通常の音声通話で、クリアな通話ができます。通話の際に専用のアプリも必要ないため、折り返しの連絡時の手間がありません。ドコモ回線とau回線の2つから選べますが、MVNOであるためどちらも昼休み時間帯でサイトやSNSの読み込みにも時間がかかる速度になりました。一方、電波のつながりやすさは良好で、地下や屋内でも圏外になりにくいでしょう。MNPワンストップに対応しており乗り換え手続きの手間が省ける点はメリットですが、通信速度が不安定な点はネック。とはいえ、月々の支払いを安く済ませられるので、普段WiFiを使用する機会が多く通信速度に強いこだわりがない人なら魅力的なかけ放題の格安SIMといえるでしょう。
おすすめスコア:4.27(2025/12/26時点)
通信速度も譲れない人には候補に。自動で料金が上がる点には要注意
ソフトバンクのオンライン専用ブランドである「LINEMO」は、月3GBで十分な人や、昼休みにWiFiを使わずにスマホを利用したい人におすすめです。ソフトバンクと同じ回線を使ったMNOなので、通信速度はとても良好。通信速度を測定したところ、回線が混雑する時間を含め、どの時間帯でも高画質の動画をスムーズに見られる速度でした(*1)。電波もつながりやすく、地下や屋内でも圏外になりにくいといえます。通話のしやすさも優秀です。キャリアのソフトバンクと同じ通常の音声通話を利用できるため、音が途切れることはほとんどなく音声もクリアに聞こえるでしょう。月3GB利用時の料金は990円で、基本通話料は22円/30秒です。5分かけ放題のオプションを追加すると1,540円・無制限かけ放題だと2,640円でした(*3)。MVNOと比較するとやや高額ですが、MNOのなかでは安め。ただし、階段制のプランであるため3GBを超えると自動的に10GBまでの料金に切り替わり、倍以上の料金になるので料金管理には注意が必要です。乗り換え元での手続きが不要なMNPワンストップに対応しています。手軽に乗り換えできるので、通信量が確実に3GBで収まる人で安く通話し放題になるプランを探している場合には候補となるでしょう。
おすすめスコア:4.25(2025/12/26時点)
10分かけ放題が必要な人に。オプション料金が安い
オプテージの「mineo」は、10分かけ放題を安く利用したい人におすすめの格安SIMです。10分かけ放題のオプション料金は550円と、ほかのかけ放題の格安SIMと比較して安く利用できます。月3GB利用時の料金は1,298円とやや高かったものの、550円の10分かけ放題オプションをつけた際の料金は1,848円。短い電話を頻繁にする人で、5分の通話し放題では少し足りないかもしれない人にとっては安く感じられるでしょう。ただし、月3GB+無制限かけ放題利用時の料金は2,508円と高めでした。また、契約時に事務手数料3,300円とSIMカード発行料440円が必要なので、初期費用は高めです。回線はドコモ・au・ソフトバンクの3種類から選択できます。通信速度を測定した結果、どの回線でも時間帯を問わず高画質の動画再生の目安である25Mbpsを上回っていました。しかし、回線を間借りしているMVNOであるため、回線の混雑状況によっては速度が低下することも考えられます。電波はつながりやすく、地下や屋内でも圏外になりにくいでしょう。通話の際はデフォルトの通話アプリを使用できる点もうれしいポイントです。しかし、プレフィックス電話であるため、通常の音声通話と比較すると音声劣化のリスクはあります。MNPワンストップ対応で乗り換えは簡単ですよ。10分かけ放題の料金が安く、回線が混雑する時間帯でも快適に使える速度だったため、通話音声の質は多少悪くても10分かけ放題をつけたい人で通信速度がある程度出るものを選びたい場合は検討してみてください。
おすすめスコア:4.22(2025/12/26時点)
安さ重視で通話し放題の格安SIMを選びたい人に。混雑時以外は十分な速度だった
「NUROモバイル」は、通信速度や通話品質にこだわりがなく、安さを重視する人におすすめのかけ放題の格安SIMです。通話し放題になるオプションは5分・10分・無制限かけ放題の3種類。月3GB利用時の料金と合わせると、無制限かけ放題利用時は2,222円と「楽天モバイル」に次ぐ最安級の安さでした。5分かけ放題なら1,282円・10分かけ放題なら1,672円と、時間制限のあるかけ放題でもほかの格安SIMと比較して安く利用できます。なお、時間制限を超えたときの基本通話料は11円/30秒。初期費用は3,740円と高めです。通信速度を測定した結果、ドコモ・au・ソフトバンクすべての回線で昼休み時間帯は5Mbpsを下回り、サイト閲覧でさえも読み込みに時間がかかるでしょう。MVNOであるため、回線が混雑する時間帯では通信速度が低下する傾向があります。通話方式は中継電話会社を挟むプレフィックス電話なので、通常の音声通話と比べると音質が劣化したり、遅延したりする場合があります。しかし、通話時に専用のアプリは必要ないので、折り返しで電話する際やサイトで調べた番号にかける際の手間は省けるでしょう。速度や通話品質に気になる点はあるものの、料金は抑えられる点がメリット。友人や家族との電話など、多少音質が悪くても支障が出ないなら選択肢に入れてもよいかけ放題の格安SIMといえるでしょう。
おすすめスコア:4.16(2025/12/26時点)
かけ放題を最安で利用できる。電波のつながりにくさと通話品質には要注意
「楽天モバイル」は、とにかく安さを重視したい人におすすめのかけ放題の格安SIMです。3GB・20GBで料金が変わる従量制のプランで、24時間いつでも無制限で通話し放題。通話時間を問わず、比較した格安SIMのなかでかけ放題込みの料金は最安でした。月3GB利用時の料金は1,078円で、基本通話料は22円/30秒・専用通話アプリであるRakuten Link使用時は通話料が無料です。専用通話アプリを使用すれば、どれだけ長電話しても追加の料金は発生しません。新規契約時の初期費用も無料です。現在、楽天ポイントがもらえる「三木谷キャンペーン」を実施しており、お得に乗り換えや新規申し込みが可能。しかし、使用量が3GBを超えると20GB利用時の2,178円が請求されるため、料金を抑えたい人はこまめにデータ使用量を管理する必要があるでしょう。通信速度は申し分なく、回線が混雑する昼休みを含めたどの時間帯でも高画質の動画を快適に視聴できる25Mbps以上でした。その一方、電波のつながりやすさはいまひとつ。実際に東京駅・新宿駅周辺の地下や屋内の店舗で電波強度を測定したところ、ほかの格安SIMではつながったものの楽天モバイルだけ圏外になった場所がありました。Rakuten Linkは無料である点は魅力ですが、とくに折り返しの際にデフォルトの通話アプリからかけるより手間がかかるのはデメリット。また、インターネット回線を使った電話であるため、通話音声の品質は回線の混雑状況によって大きく左右されると考えられます。音声が途切れたり遅延したりするリスクも大きいでしょう。電波がつながりにくかったり通話品質が低かったりするものの、最安でかけ放題を利用できるのは大きな魅力。MNPワンストップ対応で乗り換えも簡単なので、電波が悪い点は仕方ないと諦められる人・通話品質が悪くても安いならよいと妥協できる人は検討する価値があるでしょう。
おすすめスコア:4.15(2025/12/26時点)
全国のイオンで手軽に申し込める。昼休み時間帯の速度低下に注意
「イオンモバイル」は、ネットでの申し込みに不安があり、実店舗で契約したい人には候補になるかけ放題の格安SIM。全国にある多くのイオンの店舗で相談・申し込みができます。利用料金は、月3GBのプランと5分以内のかけ放題を組み合わせると1,628円・ 10分かけ放題なら2,013円・ 無制限かけ放題の場合は2,728円。かけ放題の時間制限をオーバーすると、基本通話料が11円/30秒がかかります。月3GB利用時の料金はほかの格安SIMと比べて安かったものの、通話し放題になるオプション代が高めで、合計した料金もずば抜けた安さはありませんでした。契約時は事務手数料が3,300円かかりますが、60歳以上なら時間無制限のかけ放題が440円引きなのはうれしい点です。ドコモ回線とau回線を間借りしたMVNOということもあり、通信速度はやや不安定な傾向があります。ドコモ回線・au回線ともに、昼休み時間帯でサイトやSNSの読み込みにも時間がかかるほどの速度を記録。それ以外の時間帯では高画質の動画を再生できる目安である25Mbpsを超えました。通話する際に、デフォルトのアプリからかけられるのはメリットです。しかしプレフィックス電話なので、音声が途切れたり遅延したりすることもあるでしょう。MNPワンストップに対応しており、乗り換え元での手続きは必要ありません。昼休みにネットをたくさんしたい人には不向きですが、ネットでの申し込みに不安がある人は検討してもよいでしょう。
監修者:飯田道子(1級FP技能士・CFP(認定ファイナンシャル・プランナー))
ガイド:高山健次(元携帯電話販売員/マイベスト 通信会社・通信キャリア・サービス担当)
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