この記事の要点
米ホワイトハウスの大統領デジタル資産諮問委員会エグゼクティブ・ディレクター、パトリック・ウィット氏は2026年2月14日、米経済メディア「Yahoo Finance」のインタビューで、仮想通貨市場構造法案「CLARITY(クラリティ)法案」の審議状況と機関資本の待機状況について言及しました。
ウィット氏は、規制明確化が実現すれば「数兆ドル(数百兆円)規模」の機関資本が市場参入を開始する準備段階にあると明言しています。
同氏は自身のX(旧Twitter)でも「規制の明確化こそが参入の鍵になる」と投稿しており、法的区分や監督権限が確定しなければ、機関投資家は内部コンプライアンス基準上、仮想通貨への直接投資を実行できない状況にあるとの認識を示しました。
CLARITY法案の成立は、こうした法的不確実性を理由に参入を控えてきた年金基金や銀行系アセットマネージャーの投資判断に直接影響を与える可能性があるとしてその動向が注視されています。
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ウィット氏が数兆ドル(数百兆円)規模と指摘する待機資本の背景には、仮想通貨市場における規制の不透明性があります。
銀行や機関投資家は市場参入を検討しつつも、証券性や監督権限の整理が不十分な現状では投資判断を慎重にせざるを得ず、内部コンプライアンス基準に基づく正式な審査を進めにくい状況が続いています。
ウィット氏が「規制の明確化が鍵である」と述べた発言は、制度上の障壁が資本流入を抑制している現状を指摘したものです。
CLARITY法案は、仮想通貨市場の規制枠組みを明確化することを目的とした包括的な法案です。
SEC(米国証券取引委員会)とCFTC(商品先物取引委員会)の役割分担や、市場参加者が従うべきルールの定義が柱となっています。
法的区分と監督体制が明文化されれば、市場参加に必要な前提条件が整理されることになり、機関投資家は既存の内部規程に沿った投資審査を実行できる環境が整います。
立法過程においては、下院を通過したバージョンを基に上院で修正が検討されており、SECに関する条項やCFTCの管轄範囲を巡る調整が続いています。
また、同法案ではステーブルコインに対する報酬提供の可否など、銀行セクターからの懸念が議論される重要項目も含まれており、これらが最終合意に向けた調整材料となっています。
交渉の一部は閉鎖的な会合でも行われており、影響力のある銀行や仮想通貨企業の意見を反映しながら、最終稿の調整が続いています。
ウィット氏の数兆ドル(数百兆円)規模の待機資本という発言は、短期価格の見通しではなく、制度上の障壁が解消された場合に動き得る資金量を示したものです。
CLARITY法案の成立時期は確定していませんが、議会審議が進めば市場構造の明文化が進むことになります。
その結果、取引所、カストディ事業者、銀行部門の参加条件が整理される可能性があり、この制度的参入の枠組みが引き続き議論の焦点となっています。
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CLARITY法案を巡っては、スコット・ベッセント米財務長官が2026年春までの成立を求める発言を行い、議会に迅速な対応を促しています。
財務当局のトップが具体的な時期に言及したことで、法案成立に向けた政治日程が意識される局面となっています。
一方で、仮想通貨企業や業界団体の間では法案修正を巡る立場の違いが表面化しています。
特にステーブルコイン規制の扱いを巡っては、市場構造の明確化を優先すべきとの見解と、過度な規制強化が事業活動を制約するとの懸念が対立し、条文調整が続いています。
CLARITY法案の最終的な条文内容と、政府の実務対応がどのように整合するかは、制度的資本が市場参入を判断する際の重要な前提条件となります。
政策設計と実務運用の整合性が、資本流入の環境を左右する要素として位置付けられています。
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Source:パトリック・ウィット氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像


