アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)は2月23日、銀行監督規則から「風評リスク(レピュテーションリスク)」を恒久的に排除する規則案を公表し、パブリックコメントの募集を開始した。この動きは「デバンキング」を抑制し、金融システムの透明性を高める狙いがある。
FRBはすでに2025年6月、「風評リスク」を銀行の検査プログラムの構成要素から除外すると発表していたが、今回の提案はそれを制度として明文化するものだ。FRBの今回の発表でも、銀行が合法的な活動を行う顧客にサービスを提供することを監督当局が風評リスクを理由に罰したり禁止したりしない方針を再確認している。
監督担当副委員長のMichelle W. Bowman(ミシェル・W・ボウマン)氏は、「監督当局が風評リスクを理由に、政治的見解や宗教的信条、あるいは合法的な事業に関与する顧客への融資を停止するよう金融機関に圧力をかける、問題のある『デバンキング』事例を耳にすることがある」と指摘し、このような差別は不当であると断じた。
デバンキングとは、銀行がリスク回避を理由に、特定の企業や個人の口座を一方的に閉鎖・凍結することを指す。特に暗号資産(仮想通貨)業界は「ハイリスク」と見なされやすく、これまで不当な排除の対象となってきた。今回の規則排除により、今後は財務的な実質リスクに基づいた公正な監督が徹底されることになり、暗号資産関連企業にとっては、銀行インフラへのアクセスが改善され、事業の安定性が向上することが期待できる。
|文・編集:井上俊彦
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