マーク・ザッカーバーグ率いる米テック大手のメタが、2026年後半にもステーブルコインを活用した決済機能の導入を検討していることが明らかになった。25日、コインデスクが関係者筋の情報をもとに詳細を報じた。
複数の関係者によると、同社はドル連動型ステーブルコインを活用した決済機能の実装を目指しており、早ければ2026年下半期の初めにも統合を開始したい考えだという。
メタは過去にもデジタル通貨分野に参入を試みた経緯がある。2019年に独自通貨「Libra(後にDiemへ改称)」の発行を計画したが、規制当局の強い反発を受け、最終的に2022年にプロジェクトを断念した。
こうした経緯を踏まえ、今回は自社でステーブルコインを発行するのではなく、外部ベンダーを通じて決済を管理する形を想定しており、新たなデジタルウォレットの導入も検討されているという。
また関係者によれば、すでに外部企業に対して製品提案依頼書(RFP)を送付済みだという。その有力候補として、決済大手ストライプの名前が浮上している。
ストライプは2025年にステーブルコイン専門企業ブリッジを買収しており、関連分野での体制強化を進めている。さらに2025年4月には、同社CEOのパトリック・コリソン氏がメタの取締役に就任しており、両社はすでに一定の接点を有している。
この報道に対し、メタの広報担当者アンディ・ストーン氏は自身のSNSで「何も変わっていない。依然としてメタのステーブルコインは存在しない」と投稿。自社による独自通貨の発行に関しては明確に否定した。
ストーン氏は、今回の動きについて「ユーザーや企業が、プラットフォーム上で好みの方法で支払いを行えるようにするためのもの」と説明。メタはすでに世界100カ国以上で50以上の通貨やデジタルウォレット、現地の即時決済手段に対応しており、ステーブルコイン決済も「選択肢のひとつ」であるという点を主張している。
巨大プラットフォームが決済手段を拡充すれば、SNS上での商品販売や海外送金の仕組みにも好影響が及ぶ可能性がある。メタが慎重な姿勢を保ちながらステーブルコイン活用を進めることで、市場にどのような変化が生まれるのか、今後の動向に注目していきたい。
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