Trust Wallet(トラストウォレット)は2026年3月10日に、ユーザーの暗号資産(仮想通貨)を詐欺から守るための新たなセキュリティ機能として「アドレスポイズニング保護機能」を導入したことを発表しました。Trust Wallet(トラストウォレット)は2026年3月10日に、ユーザーの暗号資産(仮想通貨)を詐欺から守るための新たなセキュリティ機能として「アドレスポイズニング保護機能」を導入したことを発表しました。

Trust Wallet「仮想通貨の誤送金詐欺を防ぐ」新機能導入|32チェーン対応で検知

2026/03/12 11:29
13 分で読めます
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この記事の要点

  • Trust Walletが2026年3月10日、詐欺対策の新機能を発表
  • 「アドレスポイズニング」被害は業界全体で5億ドル超に
  • 送金先の偽アドレスをリアルタイム検知・警告表示で防御
  • アプリ更新だけで32チェーンに即時適用、設定不要

アドレスポイズニングを防ぐ新機能を実装

Trust Wallet(トラストウォレット)は2026年3月10日に、ユーザーの暗号資産(仮想通貨)を詐欺から守るための新たなセキュリティ機能として「アドレスポイズニング保護機能」を導入したことを発表しました。

この機能は、ユーザーが取引履歴から過去の送信先アドレスをコピーして使用する際に発生する誤送金を狙った詐欺である「アドレスポイズニング詐欺」を未然に防ぐためのものです。

暗号資産の自己管理型ウォレットを利用するユーザーにとって、送金先アドレスの確認は非常に重要な作業ですが、近年は人間の目視確認の隙を突く巧妙な詐欺手法が増加していました。

今回のアップデートにより、ユーザーは特別な手動設定を行うことなく、アプリを最新版にアップデートするだけで強力なセキュリティ保護を受けることができ、より安心して資産を管理することが可能になりました。

被害総額は5億ドル超、アドレスポイズニングの脅威とは?

今回導入された保護機能がターゲットとしている「アドレスポイズニング(Address Poisoning)」とは、ユーザーの取引履歴を「毒(ポイズン)」で汚染するような巧妙な詐欺手法のことを指します。

暗号資産のウォレットアドレスは通常42文字のランダムな英数字で構成されており、すべての文字を記憶したり、毎回手入力したりすることは非常に困難です。そのため、一部のユーザーは過去の送金履歴や着金履歴からアドレスを直接コピー&ペーストして、効率的に送金作業を行っています。

詐欺師はこの一般的な習慣に目をつけ、「ユーザーが頻繁にやり取りしている正規アドレスと“先頭と末尾の数文字だけ”が完全に一致する偽のアドレス」を特殊なツールを用いて生成します。そして、その偽アドレスからターゲットとなるユーザーのウォレットに対して、価値のないスパムトークンやごく少額の暗号資産を送りつけます。

これにより、ユーザーのウォレットの取引履歴には「一見すると普段使っているものと見分けがつかない偽のアドレス」が記録されることになります。後日、ユーザーが再び送金を行おうと履歴からアドレスをコピーした際、誤ってこの偽アドレスをコピーしてしまい、結果として詐欺師のウォレットに大切な資金を送金してしまうという仕組みです。

Trust Walletの公式発表によると、このアドレスポイズニングによる被害は業界全体で深刻な状況に陥っているとのことで、以下のような驚くべきデータが報告されています。

  • 2億2500万件以上の攻撃試行:
    業界全体で膨大な数のスパムトランザクションが送信され、取引履歴の汚染が試みられている。
  • 被害総額5億ドル以上:
    実際にユーザーが誤送金してしまい、失われた資金は5億ドル(約795億円)以上にのぼる。
  • 1時間あたり約3万4000回の攻撃:
    絶え間なく自動化されたボットなどによって、不特定多数のウォレットが常に狙われ続けている。

このように、アドレスポイズニングは単なるスパム行為にとどまらず、ユーザーの資産を一瞬にして奪い去る莫大な経済的損失をもたらす重大な脅威となっていました。

リアルタイムで脅威を検知しユーザーを保護

Trust Walletが新たに提供を開始したアドレスポイズニング保護機能は、ユーザーが送金を行う際にリアルタイムで送信先アドレスを検証する画期的なシステムです。

このシステムは、ユーザーがアドレスを入力またはペーストした瞬間に、システムが背後でそのアドレスの安全性を即座に評価します。もし入力されたアドレスが過去に詐欺に利用された履歴があるなど、リスクが高いと判断された場合には、画面上に大きな赤いブロック警告が表示され、ユーザーに注意を促します。

さらに、この機能の最も優れた点は「本来送金しようとしていた正しいアドレスと、入力された偽アドレスのわずかな違いを視覚的にハイライトして教えてくれる点」にあります。これにより、ユーザーは自分が誤ったアドレスを入力してしまったことに直感的に気づくことができ、送金ボタンを押す前に被害を食い止めることが可能です。

この強力なセキュリティ機能を利用するために、ユーザーが手動で複雑な設定を行う必要はありません。iOSやAndroidなどのアプリストアから最新バージョンのアプリにアップデートするだけで、自動的に保護機能が有効になり、シームレスな体験が維持されます。

現在、このアドレスポイズニング保護機能は、イーサリアム(ETH)、ポリゴン(POL)、アバランチ(AVAX)、ワールドチェーン(WLD)などをはじめとする32のEVM(イーサリアム仮想マシン)互換チェーンに対応しています。

対応している主なブロックチェーンネットワークには以下のようなものが含まれます。
Ethereum Mainnet、BNB Smart Chain、Polygon、Optimism、Arbitrum One、Arbitrum Nova、Avalanche、Base、opBNB、zkSync Era、Linea、Scroll、Blast、Mantle、Abstract、Sonic、Berachain、Monad、Taiko、Unichain、World Chain、Fantom、Gnosis、Celo、Cronos、Moonbeam、Moonriver、Xai、XDC Network、Klaytn、HECO、OKX Chain
(※今後も対応チェーンを拡大予定)

Trust Walletの開発チームは、「詐欺が起きてから対処するのではなく、常に先回りしてセキュリティを構築していく」という強い姿勢を示しています。ウォレットがユーザーにとって最強の防御壁となることを目指し、継続的な改善を行っています。

今後も対応するブロックチェーンネットワークはさらに拡大される予定であるため、暗号資産を日常的に利用する世界中のユーザーにとって、より安全で信頼性の高い取引環境が提供されていくことが期待されます。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.09円)

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source:Trust Wallet Blog
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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