米最大手銀行のJPモルガン・チェースは10日、フロリダ州の暗号資産(仮想通貨)投資会社ゴライアス・ベンチャーズによるポンジ詐欺を幇助したとして、被害投資家らからカリフォルニア北部地区連邦地裁にクラスアクション訴訟(集団訴訟)を提起された。
訴状によると、JPモルガンは2023年1月から2025年5〜6月にかけてゴライアスの唯一の取引銀行であり、同行の「JPMC 0305」口座には被害総額3億2,800万ドル(約520億円)の約3分の2にあたる約2億5,300万ドル(約401億円)が入金された。さらに同口座から約1億2,300万ドル(約195億円)が、JPモルガンの戦略的パートナーであるコインベースが管理するゴライアスのウォレットへ送金されている。
原告側は、JPモルガンがKYC(顧客確認)およびAML(マネーロンダリング防止)上の義務を怠り、不審取引の警告シグナルを無視し続けたと主張する。訴状は「チェースはKYCを通じて、ゴライアスがライセンスを持たずに投資家の資金を運用するプライベートエクイティ型の暗号資産プール運営者であることを実際に把握していた」と指摘している。
筆頭原告のロビー・アラン・スティールは、現金31万ドルに加えて401(k)退職口座から引き出した34万ドルの計65万ドル(約1億円)をゴライアスに投資したと訴状に記している。
原告弁護団はショー・ルエンツ、ソン・ロー・グループなど4事務所で構成され、被害者の特定が続いているとして今後も追加提訴を行う方針を示した。
なお、ゴライアス・ベンチャーズのCEOクリストファー・アレクサンダー・デルガドは2月24日に米当局によってワイヤー詐欺・マネーロンダリングの疑いで逮捕されており、全罪状で有罪となれば最大30年の連邦刑務所刑が科される可能性がある。同社は2023年1月から2026年1月にかけて2,000人超の投資家から少なくとも3億2,800万ドルを詐取したとされる。
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