ブラックロック、米通貨監督庁(OCC)に意見書を提出。GENIUS法に基づく支払いステーブルコイン発行者への規制枠組み案を支持した。
世界最大の資産運用会社であるブラックロックは、OCCに対して7項目の提言を提出し、準備資産の適格範囲の拡大と柔軟なコンプライアンス規則の導入を求めた。GENIUS法の枠組みは、リアルタイム決済やより強固な決済システム基準を支えることができると指摘した。
OCCの規制案は、3月2日に公表され、米国ステーブルコインのガイドラインおよびイノベーション推進法(GENIUS法)に基づく許可済みステーブルコイン発行者(PPSI)の要件を定める内容となっている。提案は、準備資産の多様化・集中リスク・資本・監督基準などを扱う。
ブラックロックは、原則主義的アプローチと任意の定量的セーフハーバーを組み合わせる「オプションA」を支持するとした。このセーフハーバーは、日次10%・週次30%の流動性基準、40%の集中制限、加重平均償還期間20日以内という条件がある。
同社は、即日決済型の政府系マネーマーケットファンド(GMMF)を週次流動性基準に算入するよう要請した。現時点でGMMFに6兆2000億ドル以上が預けられていると指摘した。また、適格なETFにも同様の扱いを認めることをOCCに求めた。ブラックロックのデジタル資産部門責任者ロバート・ミッチニック氏を含む5人の幹部が意見書に署名した。
ブラックロックは、適格な準備資産のトークン化形態に対して、追加的な定量規制を課さないようOCCに求めた。当初、規制案はトークン化資産に20%の上限を提案していたが、同社は「形態よりも本質ではなくリスクに着目すべき」と主張した。
また、米財務省フローティングレートノート(FRN/変動金利国債)で満期が最長2年のものを適格準備資産に加えるよう要望した。プロ向けの準備金運用として、単独管理口座の利用維持も求めた。ラリー・フィンクCEOは、かねてよりトークン化を機関投資家向けの新たな資産クラスと位置づけている。
この枠組みは、ステーブルコインが決済分野で主流化する中で策定された。一方、ブラックロックの現物ビットコインETFの資金流入は今四半期に減速する兆しも見られる。
パブリックコメント期間は、米規制当局によるステーブルコイン政策と機関投資家向け準備資産基準を初めてすり合わせる場になる。ブラックロックの意見書は、大手資産運用会社が最終規則策定の前にどのような線引きを望んでいるかを示した形だ。

